「すべての病気は腸から始まる。」
これは、今から約2400年前に活躍した古代ギリシアの医者、ヒポクラテスの残した言葉です。
大昔からあらゆる病気の原因は腸にあると、医学に携わる人たちは気づいていました。
ですが、この仕組みが科学的にわかり始めたのは、DNA検査技術が実用レベルにまで高まった21世紀になってからです。
また、腸や腸内細菌の働きがすごい速さで解明されつつある現在、いくつかの腸活情報が間違っていることもわかってきました。
いくつかそういった例を挙げてみます。
- 宿便ダイエットの誤解
腸壁にこびりつく宿便を取れば痩せる。宿便をとることで腸内環境も改善できる。
こんな広告を聞いたことありませんか?
残念ながらこれはウソです。
内視鏡を使って腸内を見てもそんな宿便は見つかりません。
そもそも、大腸の腸壁は粘液で覆われていてツルっとしており便がこびりつくことはないのです。
腸内洗浄で一時的にたまった便を減らすことはできても、腸内フローラは変化しないためすぐに元通りになります。
つまり、「腸内洗浄でデトックス」や「腸内環境を変える」ことはできません。
- 善玉菌・悪玉菌・日和見菌のバランス
一昔前は、2:1:7のバランスが望ましいと言われていましたが、現在はそれより「多様性」の方が大事だとわかってきました。
悪玉菌の中には、悪いこともするがある菌と一緒になると良いことをする。
逆に、ある善玉菌が増えすぎると体に悪いことをし始める。
こんなこともわかってきたのです。
自分の体質や調質を改善するためには、科学的根拠に基づいた最新譲歩を知ることが大切です。
その上で、自分自身のおなかの中にどのような細菌がいて、どんな働きをしているのかを理解し、正しいアプローチを学んでいくことが調質改善の近道だと思います。